夜釣りに行って、安全にのんびりと竿先の明かりを見つめ、大物の魚を釣ってみませんか。
日中では出会えないような大きなスズキなどの魚が、ブッコミ釣りという簡単な仕掛けを使った釣り方で釣れます。
初心者でもすごく簡単に出来るブッコミ釣りを解説していきます。のんびりと夜釣りを楽しみましょう。
ブッコミ釣りとは
ブッコミ釣りとは、 オモリ、針、エサの簡単仕掛けを近距離5メートルから15メートル先の海中にぶっこんで、のんびり当たりを待つ釣り方のことです。
基本、夜釣りになります。近距離に仕掛けを投げ入れるため、大物の魚がよってくるのは、警戒感がない、エサ取りの少ない夜となります。
仕掛けを海中に投入しあたりを待つ釣りには、ブッコミ釣りと投げ釣りがありますが、大きな違いは仕掛けを投げいれる距離となります。下記を参考にしてくださいね。
ぶっこみ釣り | 投げ釣り | |
投げ入れる距離 | 近距離5M~20M程度 | 中遠距離20M以上 |
釣る時間帯 | 基本夜釣り | 日中、夜問わず |
狙う魚 | チヌ、スズキ等大物、根魚等 | キス・カレイ、その他 |
釣り方 | 仕掛けを投入して当たりを待つ | 同左 |
オモリ | 中通しオモリ5g~15g程度使用 | 天秤付きオモリ30g前後 |
竿 | 磯竿、万能竿、ルアーロッド等 | 投げ釣り専用 |
以上、ブッコミ釣りの特徴は、軽量である簡素な仕掛けを用いて、近距離で大物を含め、多彩な魚が釣れることですね。
使用する道具
近距離を狙うため、手軽な道具で十分に対応ができます。【ブッコミ】というぐらいなので大雑把な釣りとなり、高価な道具は必要有りませんね。
具体的に説明して行きます。
ある程度の重さのオモリと魚を引き寄せることが出来る強さがあれば大丈夫です。
竿
近距離を狙うブッコミ釣りは、取り回しのいい3メートル程度の長さが初心者の方は、一番いいですね。
狙うさかなは、チヌ、クロダイ、スズキ、根魚、などと大物から根魚など多彩です。あまりに細い弱い竿(例えば、ハセ釣りなどの五目狙いの竿、アジやメバル専用ロッド)は、大物がかかることを考えれば、避けた方がいいですね。折れてしまいます。
- 種類は、磯竿、万能竿、投げ竿、シーバスロッド等。
- 長さは、3メートル~5メートル。3メートルが一番使いやすい。
- 硬さは、重り5g~20g程度が投げれるもの。2号~4号どれでもOK。
- 初心者向けのセット竿でも全く問題なし。
大物が釣れた場合は、基本どんな竿であれ、竿で釣り上げるのでなく、タモ網を使うので、竿もある程度の強さのものであれば大丈夫です。
リール
リールは、中型スピリングリールの2500番~4000番となります。
- ダイワ製なら2500番~3000番
- シマノ製なら3000番~4000番
メーカーにより大きさを表示する番手が少し違います。
ライン
ナイロンライン2号~4号をおすすめします。長さは100メートルあれば大丈夫です。大物狙いに絞るのであれば、3号~4号がおすすです。
PEライン使用について
PEライン1.5号~3号まで。PEラインを中通し重りに通すと、ヨレて絡まるため、先にショックリーダーを2メートル程度着けてください。感度は良くなるが、初心者の方は、まずは使いやすいナイロンラインがおすすめ。
その他道具
ヘッドライト
夜釣りでは、必須のヘッドライト。種類はたくさん有り、1000円程度から購入できますが、安心して使える2000円程度のヘッドライトがオススメです。
ヘッドライトであまり海の中を照らさないように、気を付けてね。堤防際で釣っている人が近くにいたら、怒られる可能性がありますよ。照らすことによって魚が逃げてしまいます。
竿立て
堤防の柵がある場合はそのまま立て掛ければOK。ただ、風などで倒れかけることも多く不安定です。たまに、ぼろタオルを堤防の柵に巻きつけて滑らないように、巻きつけたタオルの上に竿を置いて安定させたりしています。
余裕のある場合は、専用の柵に取り付ける竿受けが何種類販売されています。ダイワから出ている1000円程度の竿受けが便利でいいですね。多くの人が使っていますよ。100均で代用できるものを考えることも良いかもしれませんね。
柵などがない場合は、昔から定番の複数の竿を立て掛けられる竿立てが便利です。倒れないように、水汲みバッカンを竿立てに引っかけて使います。カレイ釣りや色々な釣りにも使え、またコンパクトにたため、一つあると大変有効利用できます。
竿先ライト
夜釣りで、当たりがあった竿先の動きを見るために、竿先に竿先ライトを取り付けます。これにより、竿先の動きがよくわかります。夜釣りの当たりを見る最大の楽しみの一つです。
竿先ライトの定番は、『ぎょぎょライト ワンタッチ』です。どこの釣具屋さんでも置いてある大ヒット商品ですね。一個100円程度となります。使い方は、袋に入っているライトを折り曲げるとパチンと音がして、光始めます。それを竿に取り付けます。
ぎょぎょライト サイズ (直径=Φ)
Sサイズ | Mサイズ | Lサイズ | LLサイズ | 3Lサイズ |
Φ1.4~1.7mm | Φ1.8~2.3mm | Φ2.4~2.9mm | Φ3.0~3.5mm | Φ3.6~4.1mm |
ぎょぎょライトには、直径の大きさがあります。竿先の直径を事前に測り適正な大きさのものを選んでください。実は、最近手元に残っていたSサイズを竿に着けようとしたら、小さく全く装着出来ず。無理やりしてもダメでした。
ブッコミ釣り仕掛け
ブッコミ釣りの仕掛けは、ほんとに単純で簡単な仕掛けです
- オモリ
- 5号~20号
- ゴム管
- 1センチ~2センチ程度のもの
- サルカン小型
- 10号~6号
- ハリ
- 丸セイゴ針10号~14号。チヌ針2号~3号。
- ハリス
- 2号~5号
上記の仕掛けを、釣る魚の大きさ、その時の潮の流れなどを考え、色々組み合わせていきます。
初心者の方は、魚が掛かリやすい小さめの仕掛けをオススメしますが、実際、重さ大きさによる釣果の差はあまりありません。
手元にある仕掛けを使えば良いので、難しく考えずにどの組み合わせでもOKです。
オモリ
おたふく型中通しオモリ5号~20号を使用します。
オモリの中にラインを通して使います。魚がエサをくわえた時に、ラインがオモリの中を滑ることで、魚がオモリの重さを感じることなく、スムーズにエサを食べることが出来る仕組みとなってます。
中通しオモリの種類は、おたふく型、スリムな形状のナツメ型、丸玉型などがあります。ブッコミ釣りには、平たい形をしていて潮流に流されにくいおたふく型を使用することが多いです。他の型より少し根がかりが少ないです。
実際に釣りをしていると、どの型でもいいですね。重さは、潮でかなり流される以外は、軽いオモリの方が魚に違和感なくくわえてもらえます。
ゴム管
ゴム管はオモリとサルカンの間に入れて使います。
中通しオモリ仕掛けを投げたときに、ラインを中通ししたオモリが、ラインに沿って動き、サルカンで止まります。
サルカンに直接オモリがあたると、ラインの結び目がほつれたり、サルカン自体が壊れる可能性があり、それを緩和するためゴム管を装着します。
ゴム管は、20センチ程度のゴム管が数十円で売っており、それを短く切って使ってもいいです。
サルカン
ラインとハリの付いたハリスを接続する金具です。大きさは10号~6号程度が使いやすいです。
サルカンを付けることで、結束強度が大幅に上がります。また、中通しオモリを受け止める役割もあります。小さな金具ですが、役割を大きいです。ブッコミ釣りには必須です。
サルカンは、糸の接続部が回転するようになっており、糸のヨレ防止にもなっています。
オモリを通ってきた道糸をサルカンへ結びます。 サルカンからハリス(1m~2m)を結 びます。
はり
ブッコミ釣りには、丸セイゴ針がオススメです。特に岩礁帯で根がかりが多いところでは、丸セイゴ針一択となります。
丸セイゴ針は、針先が内向きになっているため、根がかりが少ないです。大きさは10号~14号程度を選んでおけば大丈夫です。食いが悪い時は、少し号数を落とすことをオススメ。
丸セイゴ針 | チヌ針 | |
形状 | 針先が内向き | 針先が軸と平行 |
長さ | 縦長 | 横、縦とも中間な長さ |
吸い込み易さ | 針先が内向きの為、吸い込み易い | 全体に小さい為、吸い込み易い |
針がかり | 普通 | 口の中で針がかかり易い |
根がかり | 少ない | 比較的多い |
オススメ号数 | 10号~14号 | 2号~3号 |
どちらもよく使われる針ですので、お手持ちの物を使っても大丈夫です。
ハリス
フロロカーボンライン2号~5号を使用します。
長さは1.5メートル(1ヒロ:両手を広げた長さ)をおすすめします。短いとオモリの近くとなり、魚に違和感を与えてしまいます。また、エサが海中を漂うにするため、ある程度の長さが必要です。
エサ
青イソメを房掛けにして使用します。房掛けとは、針に青イソメを2,3本付けることです。
大物狙いに絞る場合は、太い青イソメを使用。両方狙い場合は、普通サイズで房掛けする数で調整出来ます。
ブッコミ釣りの仕方
竿を複数本出す
ブッコミ釣りでは、竿は出来るだけ2本用意して使うことをオススメします。
複数の竿を出すことで、幅広く探れるメリットがあります。
- 一本を手前の近距離、もう一本を少し沖に投げ入れたりと投げ入れる場所を変える
- オモリの重さを変える
- ハリの大きさ、種類を変える
- ハリスの長さを変える
以上、選択を多くすることで釣果アップに近づけていきます
狙う場所
堤防からの釣りがメインとなります。5メートル先に一本、15メートル~20メートル先にもう一本仕掛けを投げ入れるのが基本となります。
下記が目安となりますが、夜釣りとなるため、堤防で釣りやすい場所から初心者の方は初めた方が安全に楽しめます。
- 潮通しのいい、堤防先端か角
- 漁港なら他のより底が深く掘られている船道(魚の通り道にもなっている)
- 底がある程度変化がある所(岩礁帯や捨て石や沈み根がある場所など)
上記のなかでは、船道での釣果が多いですね。
投入後から魚の取り込みまで
当たりについて
仕掛けを投入後は竿先ライトを眺めます。のんびり当たりを待ちましょう。竿先ライトが「チョン、チョン」と動きます。これはまだ魚がエサを突いている場合が多いです。
少し待ってから、竿先がギュッと曲がったら大きく竿を上に上げて合わせましょう。
当たりは実際には、様々であり、竿先が「ガンガン」と曲がる場合などあります。色々な当たりを楽しみましょう。
誘いについて
投入後は、海底が岩礁帯にて根がかりが多い場所では、仕掛けは動かさなく投げ入れた場所で当たりを待ちましょう。
根がかりが少ない場所では、少しリールを巻いて仕掛けを動かせて、誘いを掛けることもいいですね。
また、仕掛けを投げいれる時に、色々な場所に満遍なく投げ入れて、魚の居場所を探りましょう。
仕掛けについて
当たりなどが少ない場合
- ハリの大きさを小さくする
- オモリを軽くする
- ハリスを短くする
- エサを量を替えてみる
など、色々試してみることもいいですね。
取り込みについて
大きな魚が掛かった場合は、無理をせずに竿のみで釣り上げ、取り込むことは避けましょう。竿が折れてしまいます。タモを使いましょう。
タモの使い方について
よくタモで魚をすくい入れて、そのままタモの柄を海面と平行にタモをしならせて取り込んいる人を見かけますが、タモが折れます。タモの柄を海面と直角(立てる)の状態で柄の伸場した所を仕舞っていく要領で取り組んでくださいね。
夜釣りで気をつけること
夜の釣りは、暗い中での釣りになり日中とは違い危険度も高まります。安全な釣行の心がけが必要です。
夜釣りにおいても、釣り公園などは明るい釣場もあります。ファミリーの方などは、特に安全な所を探し、釣行しましょう。
まとめ
夜釣りのブッコミ釣りは、簡単な仕掛けで大物の魚が釣れる楽しい釣りです。
よく釣行している神奈川県の東扇島西公園(釣り公園)においても、ファミリー、カップル、学生グループなどが夏の夜にブッコミ釣りを楽しんでいます。ほんとに誰でも楽しめる釣りです。
- ブッコミ釣りとは、重りが付いた簡単な仕掛けは近距離に投げ入れる釣り
- 釣れる魚が他魚種で大物も期待出来る
- 竿もリールは基本どんな物でも流用出来る
- 仕掛けは、重り、サルカン、ゴム管、ハリス、ハリの簡単仕掛け
- 仕掛けをブッコンで後は当たりを待つだけ
- 竿先ライトで当たりを見る、ワクワク感が半端なく楽しい瞬間
夏の熱い日の海の夜釣りは、海風が心地よく最高の釣行が楽しめます。また、秋の夜長な釣行ものんびりリラックスした時が過ごせます。今回の解説を少しでも参考にブッコミ釣り行ってみましょう。